初めまして。こんにちは!Hajime Solutionsでインターンをしている、あかりと申します。
近年、地球温暖化や生物多様性といった社会課題への危機感が高まっており、多くの企業がSDGsに取り組んでいます。その一方で、グリーンウォッシングが問題となっており、今回はそれについて紹介したいと思います。
グリーンウォッシングとは何ですか。
グリーンウォッシングとは、実態を伴わずに環境に配慮しているように見せかけるPR戦術です。これらは、環境意識の高い消費者に誤解を与えるような表現を用いており、無意識に消費者が環境破壊に加担してしまう可能性があります。
欧州委員会と各国の消費者当局の調査によると、スクリーニングの対象となったオンラインサイトにおいて42%が誇張された・間違った・あるいは見せかけの表現を用いており、EUの規則において不公正な商慣行とみなされることが判明しています。また、スクリーニング後に344つの疑わしい表現を調査したところ、そのうちの半数以上が消費者にその主張が正しいかを判断するのに十分な情報を与えていないことが分かっており、また37%のケースは「環境に配慮した」「エコフレンドリー」「サステイナブル」といった曖昧で、根拠がなく製品が環境に悪影響が及ばないような印象を消費者に与える表現が含まれていました。さらに59%は、それらの主張を裏付けるために簡単にアクセスできる証拠を用意していなかったことも分かっています。
2023年3月には欧州委員会は、グリーンウォッシングから消費者を保護するために企業に対して環境に関する主張やラベルに科学的根拠に基づいて立証することを義務づける新たな規則、「グリーンクレーム指令(Directive on green claims) を提案しました。グリーンクレームの例としては、「30%リサイクルされたプラスチックから作られたパッケージ」「企業の環境フットプリントが2015年から20%減少した」「この製品に関連した二酸化炭素排出量は2020年と比較して半減した」といったものが挙げられます。
グリーンウォッシングを避ける方法とは?
では、どのようにして企業はグリーンウォッシングを避けることができるのでしょうか。Guide against greenwashingによる10つの要件の中から3つ紹介したいと思います。
1.正直に説明責任を持ちましょう。
「グリーン」「サステイナブル」「リサイクル可能な」「エコ」「公平」といった表現を使用する際は、これらの主張を検証するために何を行ったのか、または何を行う予定なのか説明・実証しない場合、注意が必要です。
2.会社の排出量や気候、自然、人間の生活に及ぼす負の影響もしっかりと伝えましょう。
企業は問題の一部であることを認め、改善するために何ができるかに焦点を当てる方が良いです。良い計画と明確な目標は世間に評価されます。ほとんどの人は最善を尽くす人を応援します。
3.寄付やスポンサーシップは素晴らしいですが、持続可能な課題に取り組んでいる証拠にはなりません。
尊敬される組織への寄付を会社の変革の努力として列挙するのではなく、再度、会社の本業に焦点を当てて下さい。提供される製品やサービスは、国連の持続可能な開発目標及びパリ協定に記載されている目標に合わせて変更されるべきです。
EUがグリーンウォッシングへの取り締まりを強化している今、曖昧な「エコ」という言葉を用いて環境訴求するのではなく、確固たる証拠も提供する必要がある点を十分に注意してください。